後天的なストレートネックの原因の大部分は下を向く姿勢を長時間続けることです。体重の13%を占める頭が前方に傾くことで、首の生理的湾曲が伸びてまっすぐになり過ぎてしまします。また、頭部を支える筋力の低下によってストレートネックが誘発されることがあります。
- 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)
- 胸骨(左右の鎖骨中心にある骨)と鎖骨から後頭部に繋がっている筋肉です。頭を動かす強大な筋肉です。脳神経の中の副神経に支配されている筋肉で自律神経と緩やかな相関関係があるといわれています。
- 僧帽筋(そうぼうきん)
- 肩甲骨から後頭部や背中に広がる筋肉です。広範囲に影響力を持つ筋肉で機能は様々ですが頭部を支える作用があります。脳神経の中の副神経に支配されている筋肉で自律神経と緩やかな相関関係があるといわれています。
- 頭板状筋(とうばんじょうきん)
- 首から後頭部にかけて板状に広がる筋肉で他の筋肉と協力して頭を支える作用があります。
- 脊柱起立筋(せきちゅうきりつきん)
- 背骨周辺にある筋肉群の総称で頭および脊椎を支える作用があります。
- 斜角筋群(しゃかくきんぐん)
- 頭を支える力にはそれほど影響はありませんが、首から腕にかけて伸びる神経や血管が斜角筋群の中を通っています。疲労が蓄積し「コリ」や「張り」が発生すると、これらの重要な神経・血管を圧迫してしまいシビレや痛みの原因になります。
これらの頭を支える筋肉の働きが弱まると上手く頭を支える事が出来ず首の生理的湾曲の形が崩れてしまいます。また、「コリ」や「張り」が発生し筋肉が異常収縮することがストレートネック発生の原因の1つとされています。
近年、ストレートネックが原因とみられる来院者数は増加傾向にあります。原因となる行動を控えたり、改善できれば症状の悪化を食い止める事が出来ます。